アラン「幸福を探し始めると見つけられない」|1911年「Victoires」の文脈

はじめに

「人は幸福を探し始めると、たちまち幸福を見つけられない運命に陥る」。この言葉は、アランの1911年3月18日のPropos「Victoires(勝利)」に確認できます。

Dès qu’un homme cherche le bonheur, il est condamné à ne pas le trouver.

なぜ幸福を探すと見つからないのか

理由は、幸福が店頭の商品のように選び、買い、持ち帰れる対象ではないからです。アランは読書、音楽、科学、スポーツなどを例に挙げ、それらは遠くから「幸福そう」に見ているだけでは楽しめず、実際に中へ入って困難を引き受ける必要があると論じます。

そこで幸福は、探す対象ではなく自由な行動、仕事、勝利の結果として後から来るものになります。

まとめ

アランは幸福を「心の中に既にあるもの」とだけ言っているわけではありません。むしろ、自分で規則を引き受け、何かを行い、難しさを越える中で幸福が生まれると考えます。

出典メモ:Alain(Émile Chartier), « Victoires », 1911年3月18日。『Propos sur le bonheur』第87篇(1928年版)。Wikisource掲載のフランス語本文には、幸福を探すことと、読書・音楽・仕事などの自由な行動の中で幸福を経験することを対比した議論があります。日本語は当サイトの説明訳で、個人が幸福感を抱けない原因を一律に説明する実証的な法則とは扱いません。

アランの人物ページへ → 教師・哲学者としての生涯、自由、反戦思想までまとめて読めます。『幸福論』全体は作品ページへ。

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