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仕事がしんどかった時期にも、仕事そのものは嫌いにならなかった

仕事がしんどかった時期にも、仕事そのものを嫌いになったわけではありませんでした。

これは、自分でも少し不思議でした。

仕事から距離を取りたいと思うことと、働くことそのものを嫌いになることは、同じではない。

いくつかの職種や組織を経験した今は、そう考えています。

「仕事が好きか」という質問は、少し大きすぎる

以前の私は、「仕事が楽しいか」「仕事が好きか」という大きな問いで、自分の状態を判断しようとしていました。

でも、仕事にはいろいろなものが混ざっています。

仕事内容。人間関係。評価。報酬。働く時間。裁量。成長実感。顧客との関係。組織の文化。

そのうち一つが苦しいからといって、「仕事が嫌い」とは限りません。逆に、仕事内容が好きでも、働き方や環境が合わなければ続けるのが難しいこともあります。

だから今は、「仕事が好きか」ではなく、仕事の何が好きで、何が苦しいのかを分けて考えるようになりました。

仕事をしていて良かったと思う瞬間は、たしかにある

昔の記事で、私は「仕事をしていて良かったと思える瞬間」をたくさん挙げていました。

今なら、数を並べるよりも、いくつかの感覚にまとめます。

分からなかったことが分かるようになったとき。昨日までできなかったことができたとき。自分の仕事が誰かの役に立ったと実感できたとき。難しい仕事を誰かと一緒にやり切ったとき。そして、「また一緒にやりたい」と言ってもらえたとき。

肩書きや評価より、こういう瞬間の方が長く残っています。

楽しくない仕事を、無理に楽しくする必要はない

以前の私は、仕事が楽しくないなら、考え方や工夫によって楽しくできるはずだと考えていました。

もちろん、自分で変えられる部分はあります。やり方を変える。新しい仕事に手を挙げる。学ぶ。周囲に相談する。役割を調整する。

ただ、それですべてが解決するわけではありません。

個人の工夫ではどうにもならない環境もあります。合わない仕事もあります。距離を取った方がいい状況もあります。

「楽しめない自分が悪い」と考える必要はありません。

環境の問題と、自分の問題を分ける

仕事がうまくいかないと、全部を自分の能力や努力の問題として受け止めたくなることがあります。

でも、仕事は自分一人で成立しているものではありません。

役割設計、上司との関係、チーム、目標、評価制度、業務量。環境によって発揮できる力はかなり変わります。

だから、苦しいときほど「もっと頑張る」より先に、何が自分の課題で、何が環境の課題なのかを分けて考えた方がいい。

これは、仕事を続けるためにも、仕事を変えるためにも必要な整理だと思います。

転職するか、残るか、だけではない

仕事に違和感を持ったとき、選択肢を「辞める/辞めない」の二つだけにすると苦しくなります。

役割を変える。仕事量を調整する。新しい領域を試す。学び直す。社外で小さく活動する。異動する。休む。そして、必要なら転職する。

キャリアには、その間にもいろいろな選択肢があります。

大切なのは、今の場所に居続けることでも、すぐに離れることでもなく、自分が何に苦しみ、何にはまだ可能性を感じているのかを見失わないことだと思います。

私は、仕事そのものより「仕事を通じて何かが動く瞬間」が好きなのだと思う

振り返ると、私が仕事に面白さを感じるのは、ただ忙しく働いているときではありません。

知らなかったことを理解する。複雑なものを整理する。誰かと考える。仕組みをつくる。自分が関わったことで、物事が少し前へ進む。

そういう瞬間が好きなのだと思います。

逆に、忙しさそのものや、耐えることそのものに価値を感じる必要はない。

仕事を好きでいるために、仕事との距離を変えることもある。

仕事を続けるために、頑張り方を変えることもある。

今は、そのくらいの矛盾を抱えたまま働く方が自然だと思っています。

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