結論――稲盛和夫の一次出典は確認できない
「世の中に失敗というものはない。チャレンジしているうちは失敗はない。あきらめた時が失敗である」という言葉は、稲盛和夫の名言として日本語で広く流通しています。
しかし今回、稲盛和夫オフィシャルサイト、公式フィロソフィ、稲盛ライブラリーで、この文章そのものに対応する一次資料を確認できませんでした。そのため、現時点では稲盛和夫本人の言葉として確定せず「要検証」とします。
稲盛の思想には「努力」「挑戦」「やり抜く」は確かにある
公式資料には、「誰にも負けない努力をする」「人間の無限の可能性を追求する」「絶対に負けない、必ずやり遂げてみせる」といった考え方が明確に残されています。
そのため、「挑戦しているうちは失敗ではない」という流通文は、稲盛和夫の思想と違和感なく結びつきます。しかし、思想が似ていることと、その文章を実際に本人が語ったことは別です。
似た表現は広く存在する
「失敗は諦めたときに初めて失敗になる」「挑戦を続ける限り失敗ではない」という発想は、さまざまな人物・組織で使われてきた一般性の高い成功哲学でもあります。
このような表現は、内容だけで作者を判断すると誤帰属が起きやすいタイプです。今後、著書・講演録・機関誌などで初出が確認できれば判定を更新します。
言葉そのものを読むなら
帰属を保留して読むなら、途中の失敗を最終結果と決めつけず、試行錯誤を続ける姿勢を表す言葉として理解できます。
ただし、撤退や方向転換まで「諦め」とみなす必要はありません。継続する価値があるかを判断し、必要なら方法を変えることも挑戦の一部です。
稲盛和夫の経歴と経営思想全体は稲盛和夫人物ページへ。
出典状態
要検証。 稲盛和夫名義で広く流通していますが、今回の調査では一次資料・初出を特定できませんでした。稲盛本人の努力・挑戦思想と内容上の近さはありますが、それだけでは直接引用の根拠にはしません。
出典状態の基準は名言の出典ステータスの読み方、ほかの監査記事は出典から名言を探すで確認できます。
調査メモ:稲盛和夫オフィシャルサイトの思想・フィロソフィには努力、可能性、闘争心に関する近い考え方が確認できますが、この三文の定型句は確認できていません。