神谷明「楽しくて楽しくてしょうがない瞬間がある」|若い声優へのエール

「楽しくて楽しくてしょうがないと思う瞬間って、たくさんある」。声優・神谷明は、2019年のインタビューで若い声優たちへの思いを尋ねられ、こう語りました。この言葉は「好きな仕事なら、毎日が幸せで、どんな苦労も気にならない」という宣言ではありません。むしろ仕事が続くことの難しさを理解したうえで、それでも声優の仕事を楽しむ瞬間を味わってほしいという、後輩へのエールに置かれています。

2019年2月の本人インタビューを確認する

ライブドアニュースの2019年2月5日の神谷明インタビューでは、若い声優が紅白歌合戦など大きな舞台でも活躍していることについて質問があります。神谷は、『ラブライブ!サンシャイン!!』のAqoursに触れ、後輩の活躍を喜び、できる限りこの仕事を長く続けてほしいと語っています。

そこで、声優を続けるのは大変だと認めながら、仕事が楽しくてしょうがないと感じる瞬間が何度もあるという今回の一節が登場します。発言だけを名言一覧から取り出して読むのとは、受け取る意味が異なります。

大変だと分かっていても、楽しいと感じる瞬間がある

本人は、声優の仕事が長く続くことは簡単ではないと考えながら、若い世代が楽しさを存分に経験してほしいと願っています。そこには、職業の喜びと不安定さの両方が存在します。

「楽しい瞬間がたくさんある」は、「いつでも楽しい」「つらいことが一度もない」とは違います。楽しさを感じる時間があることと、仕事の継続に困難があることは両立し得ます。

Aqoursの活躍をどう見ていたか

神谷は取材で、若い声優たちが歌やイベントを含む幅広い舞台で活躍することを肯定的に受け止めています。そして人気を得ているからこそ、長く活動を続けてほしいと伝えています。

ここでの助言は、自分たちの世代の声優の仕事だけが正しいという話ではありません。新しい活躍の形があることを喜びながら、仕事を続ける難しさも伝えようとしていました。

「好きだから苦労も無意味にならない」は証明できるか

旧記事は、仕事が好きならどんな困難も乗り越えられ、苦労も必ず価値があると説明していました。しかし本人は、すべての困難が成長につながると述べたわけではありません。好きな仕事でも身体を壊すことはあり、本人の努力だけでは変えられない契約や環境上の問題もあります。

仕事を楽しめることは大切です。ただし、休息を取ったり、安全や生活のために働き方を変えたりすることと矛盾しません。好きだからこそ無理をし続けるべきだ、という義務にするのは避けます。

神谷自身の若いころの経験

神谷は自らの過去も振り返る別のラジオ取材で、仕事が楽しい一方、演技がうまくできないことに苦しんだ時期があったと話しています。CBCラジオ系のRadiChubuが2019年1月20日に公開した記事では、その後、小さな進歩を自分で認める考え方へ転換したことが紹介されています。

このラジオでの話は、2019年2月のライブドアニュース取材と同一のインタビューではありません。ただ、長く仕事をしてきた神谷が、楽しさと苦しさの両方を経験していることを考えるための、別の本人発言として参照できます。

声優の仕事の喜びは一つではない

声優の仕事には、役を理解すること、共演者と演技を合わせること、作品が完成すること、観客やファンに届くことなど、さまざまな過程があります。どんな場面に喜びを感じるかは人によって違い、同じ人でも時期によって変わるでしょう。

神谷が今回の発言で、そのすべてを分類して説明したわけではありません。名言を読む際に、楽しさは結果だけでなく日々の働きの過程にも生まれ得ると考えるのは、当サイトによる応用です。

人気や注目と仕事の継続

同じ取材では、神谷が「華やかなところに行ける人は一握り」と述べたり、若い世代が長く働けるように備えてほしいと語ったりしています。「華やかなところに行ける人は一握り」と「育ててもらえる時代だったが、今は消耗品」は、同じ取材から生まれた関連する記事です。

三つを合わせて読むと、単なる楽観論でも悲観論でもなく、後輩への期待と仕事を続けることの厳しさが同時に語られていることが分かります。

仕事の楽しさを感じられないとき

仕事を好きで始めた人でも、疲れ、環境の変化、私生活の事情などによって楽しめないことがあります。そうした時期があっても、本人の関心や職業への適性がすべて失われたとは限りません。

何が負担になっているのかを考えたり、人へ相談したり、必要に応じて休んだりすることは合理的な選択です。楽しさを常に実感するよう周囲が強制することは、今回の言葉の趣旨からも外れてしまうでしょう。

出典と確認範囲

出典状態:2019年の本人インタビューに掲載確認済み。ライブドアニュースの2019年2月5日付取材で、Aqoursら若い世代の活躍を喜び、長く仕事を続けてほしいと語る中に今回の発言があります。別のRadiChubu取材は補助的に利用し、同一の発言場面とは扱っていません。

資料:ライブドアニュース特集・神谷明インタビュー(2019年2月5日) / RadiChubu「神谷明が伝授。誰でもできる喉の調子をチェックする方法」(2019年1月20日)。関連:一握りの華やかな仕事 / 若手声優の育成。

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