はじめに|時間そのものを価値として考える
「『価値ある時間』をともに」。コナミグループの現在の存在意義(Purpose)を示す言葉である。ゲームの機能やスポーツ施設の設備を売るだけでなく、人がその中で過ごす時間の質へ目を向ける点が特徴だ。商品名ではなく、体験の意味を主題に置いている。
「価値ある時間」は、一人で何かへ夢中になるときにも、家族や仲間と一緒に過ごすときにも生まれうる。同じ遊びであっても、人によって大切にする瞬間は異なる。時間の価値を一つの楽しみ方に限定しない読み方ができる。
ただし、企業がこの言葉を掲げることだけで、すべての利用者が充実した時間を過ごしたと証明されるわけではない。存在意義としての目標と、商品やサービスで実際に得られた経験を分けて確かめる必要がある。
原典|KONAMI’s Purpose & Values
コナミグループの公式「KONAMI’s Purpose & Values」は、Purpose(存在意義)として「『価値ある時間』をともに」を示す。現行のパーパスの正式な文言と分類を会社自身の資料で直接確認できる。
また公式「コナミグループブランド」でも、同じ言葉がグループブランドコンセプトとして掲げられる。存在意義とブランドの説明が共通の短い表現でつながっていることが確認できる。
過去の企業理念には「『価値ある時間』の創造と提供を通して」という別の表現が存在した。「創造と提供」という説明文と、現在の「をともに」というパーパスを一つの逐語引用として混ぜない。ここでは現行公式ページの表記を基準とする。
「価値ある時間」|体験を受け取る人の視点
コナミの公式説明は、熱中した経験、家族と過ごすひととき、仲間と挑んだことなどを例に挙げる。価値を商品に付いた性能だけではなく、人が後から振り返る経験の中にも見いだしていると分かる。
体験のよさは、長く遊んだ時間だけで決まるものではない。短くても思い出に残る時間がある一方、長時間の利用が疲れにつながることもある。時間の長さと時間の豊かさを同じ尺度で測らないことが大切だ。
また、娯楽に使える時間やお金は人によって異なる。誰もが同じだけ参加できる前提にせず、使いやすさや利用の条件まで考えることで、「価値ある」と感じられる理由を深く検証できる。
「ともに」|顧客や仲間とつくる意味
「ともに」という言葉は、企業だけが完成した楽しさを届けるのではなく、利用する人の参加によって時間の意味が生まれることを連想させる。同じサービスでも、誰とどのように経験するかで感じ方が変わるからだ。
家族で遊ぶゲームと、ひとりで黙々と挑戦するゲームには違った楽しさがある。どちらか一方だけが正しいわけではない。利用者がそれぞれの方法で楽しめる余地を残すことも、価値のある時間につながる。
ただし、すべてを共同体験へ結びつける必要はない。静かに自分の時間を過ごしたい人もいる。「ともに」を同じ行動への強制ではなく、多様な体験を支える姿勢として読むことができる。
ゲームとスポーツ|異なる事業を結ぶ一行
コナミグループはデジタルエンタテインメントやスポーツなど、形の異なる領域で事業を展開している。画面に向かう遊びと身体を動かす活動を、そこで生まれる経験の価値から結び直すことがこの言葉の働きになっている。
技術の新しさと、利用する人が面白いと感じるかは一致しない場合がある。スポーツ施設でも設備が多いことと、参加者が安心して続けられることは別だ。事業ごとの価値を、現場で利用者がどう過ごしたかから確かめる必要がある。
企業理念の比較では、任天堂「娯楽を通じて人々を笑顔にすること」も、娯楽の先にある人の体験を重視する。どちらも楽しさに向くが、任天堂は笑顔という結果、コナミは時間という経験の単位を語る点が異なる。
4つの価値基準|存在意義を行動へ移す
現行の「Purpose & Values」は「カスタマー・イン」「チャレンジ」「チェンジ」「コンプライアンス」という4つの価値基準を掲げる。価値ある時間を生むという目標を、顧客理解や挑戦、変化への対応、法令・倫理の尊重に結びつけるための考え方だ。
「カスタマー・イン」は顧客を第一に考える姿勢、「チャレンジ」は失敗を恐れずに挑戦する態度を表す。一方で挑戦の結果が期待に届かなければ、改善が必要になる。試みること自体を成果と決めず、利用者の反応を確かめることも重要だ。
「チェンジ」は変化する時代に応じること、「コンプライアンス」は信頼を得るための法と倫理への配慮を示す。新しい楽しさを追いかけることと、安心して利用できる環境を守ることの両立が問われる。
まとめ|時間を使った人に残るもの
「『価値ある時間』をともに」は、コナミグループが現行公式資料に示すPurpose(存在意義)であり、グループブランドコンセプトにも使う表現だ。娯楽やスポーツを通じて、人々が大切に感じる時間を生み出す方向を示す。
その時間が本当に価値あるものになったかは、企業の言葉だけでは決まらない。使いやすさ、安心感、夢中になれたか、暮らしに負担を生まなかったかなどを別に確かめる必要がある。宣言を受け取る人の経験に照らして考えることが重要だ。
原典確認:コナミグループ「KONAMI’s Purpose & Values」、公式グループブランドページ。タグ114根拠:公式Purpose欄とブランドコンセプトに「『価値ある時間』をともに」の逐語表記を確認。サイボウズ「チームワークあふれる社会を創る」と比較でき、企業の言葉ハブからも探せる。