訂正
この記事では以前、「世界全体が幸福にならないかぎりは、個人の幸福はありえない」を美濃部達吉の言葉として紹介していました。
しかしサイト内の重複・帰属監査で同じ言葉の宮沢賢治版を発見し、原典を確認した結果、この帰属は訂正が必要だと判断しました。
宮沢賢治『農民芸術概論綱要』に原文がある
宮沢賢治『農民芸術概論綱要』「序論」には、次の文章があります。原文は青空文庫『農民芸術概論綱要』(序論)で確認できます(国立国会図書館の書誌情報)。
世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない
現在流通する「世界全体が幸福にならないかぎりは、個人の幸福はありえない」は、原文の「世界がぜんたい」「ならないうちは」「あり得ない」を言い換えた表現です。趣旨は近いものの、原文と字句が完全に一致する引用ではありません。
美濃部達吉への帰属は確認できない
今回、美濃部達吉名義でも原典を探しましたが、対応する本人資料を確認できませんでした。
一方、宮沢賢治の作品本文には対応する文が確認できます。このためこのサイトの旧・美濃部達吉帰属は誤帰属として訂正します。ただし、対応資料が見つからないことは、美濃部が似た趣旨を一切述べなかったことの証明ではありません。
詳しい原典解説
前後の文脈や「個人→集団→社会→宇宙」という賢治の議論は、次の記事へ統合しました。
宮沢賢治「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」|『農民芸術概論綱要』 →
現在の判定
宮沢賢治:原典確認済み。美濃部達吉:誤帰属。
既存URLから誤情報を消さずに放置しないため、このページは訂正記録として公開状態を維持しています。
このページは誤帰属の訂正記録です。ほかの名言についても、原典確認済み・文言変化・誤帰属・要検証の違いを見比べる場合は、出典から名言を探す|原典確認・話者注意・文言変化・誤帰属・要検証を参照してください。言葉の意味を考えることと、発言者・出典を確かめることを区別するための入口です。