新卒で証券営業を経験して、今も仕事に残っていること

man in black suit holding a calling card キャリア・仕事
Photo by Andrea Piacquadio on Pexels.com

新卒で証券営業を経験して、今も残っているもの

新卒で入った会社では、証券営業を経験しました。金融商品を扱い、お客さまと向き合い、数字を追う毎日です。その後は異なる業界や職種も経験しましたが、最初の営業現場で身についた感覚は、形を変えて今の仕事にも残っています。

この記事は「証券営業ならこうすべき」という成功法則ではありません。一人の新卒社員が現場で失敗しながら学んだことを、時間が経った今の視点から振り返るものです。

商品知識より先に、「分からない」を放置しない

証券の仕事では、相場、企業、経済、金融商品など覚えることが大量にあります。新人の自分には分からないことばかりでした。

そこで学んだのは、最初から何でも知っている必要はない一方、分からないことを分からないままにしてはいけない、ということです。調べる。人に聞く。翌日までに一つ理解を増やす。その積み重ねが、少しずつお客さまと話す土台になりました。

営業は、話す仕事というより聞く仕事だった

新人の頃は、商品を上手に説明できれば売れると思いがちでした。しかし、お客さまによって資産状況も目的も不安も違います。同じ説明を全員にしても意味がありません。

相手は何を大切にしているのか。何を怖いと感じているのか。なぜ今その判断をするのか。会話の中からそれを理解しようとすることの方が、話術より重要でした。この感覚は、後に営業以外の仕事をするようになってからも役立っています。

数字から逃げられない環境で学んだこと

営業には目標があります。頑張ったつもりでも、数字として結果が見える。これは厳しさでもありました。

一方で、数字があるからこそ「何を変えるべきか」を考える癖もつきました。行動量なのか、対象なのか、提案内容なのか、フォローなのか。結果を人格の評価と混同せず、改善の材料として見る。この考え方は、マーケティングや事業の仕事にもつながっています。

信頼は、小さな約束からつくられる

金融商品は、お客さまのお金に直接関わります。だからこそ、派手な話し方より、連絡すると言った日に連絡する、確認すると言ったことを確認する、分からないことを知ったふりをしない、といった小さな行動が重要でした。

当時は当たり前の仕事だと思っていましたが、業界が変わっても信頼のつくり方はそれほど変わりません。大きな提案の前に、小さな約束を守れるか。その積み重ねが仕事の土台になります。

「耐えること」と「成長すること」は同じではない

若い頃は、厳しい環境に耐えること自体に価値があると思っていた部分もありました。今は少し違います。

負荷のある経験から学べることはあります。しかし、理不尽さや過度な長時間労働まで美化する必要はありません。大切なのは「どれだけ耐えたか」ではなく、その経験から何を学び、次の環境でどう生かしたかだと思います。

キャリアを変えても、最初の仕事は消えない

その後、私は証券営業とは異なる仕事にも進みました。それでも、顧客の話を聞くこと、数字を見ること、知らない分野を学ぶこと、約束を守ることはずっと使っています。

キャリアチェンジをすると、それまでの経験が無駄になるように感じることがあります。でも、職種名が変わっても持ち運べる能力はあります。むしろ違う仕事へ移ったあとで、昔の経験の意味に気づくこともあります。

まとめ

新卒の証券営業時代から持ち帰ったのは、金融知識だけではありませんでした。分からないことを学ぶ習慣、相手を理解しようとする姿勢、数字から改善点を探すこと、小さな約束を守ること。

最初の仕事が、その後の人生を決めるわけではありません。ただ、そこで身につけたものは、思っている以上に長く自分の中に残ります。

トップへ戻る
タイトルとURLをコピーしました