【新卒向け】証券会社の営業に向いていない人の特徴【元証券マンが語る】
はじめに
証券会社での営業職は、非常に挑戦的かつ成長を促す職業です。私自身、新卒で証券会社に入社し、営業の現場で多くの経験を積みました。初めは飛び込み営業やテレアポを中心に活動しており、その中で得た学びは計り知れません。特に、営業目標への強い執着心や、経済を俯瞰的に見る能力、さらには社会人としての基本的なマナーやモラルが身につきました。このような基礎力は、今の私を形成する大きな要素となっています。
しかし、証券会社の営業職には向き不向きが大きいことも事実です。特に、向いていない人がこの職に就くと、精神的にも肉体的にも厳しい状況に直面する可能性が高まります。職業選択のミスマッチは、本人にとっても企業にとっても避けるべき重要な課題です。特に新卒時の採用は、転職よりも難易度が低く、本人の実力を超えた企業に入社できるチャンスがありますが、もし職業選択に失敗すると貴重な新卒カードが無駄になってしまうリスクが伴います。
また、新卒で入社した会社での考え方やマインドセットが将来のキャリア形成に大きく影響するため、ミスマッチを極力避けることが重要です。この記事では、私の経験をもとに「証券会社の営業に向いていない人の特徴」をまとめています。就活中の方や証券会社への入社を検討している方にとって、有意義な就活を実現する手助けとなることを願っています。
証券会社に向いていない人の特徴
体力に自信がない人
証券会社の営業では、飛び込み営業やテレアポが主な業務であり、体力が必要です。これらの活動は体力勝負で、肉体的な疲労だけでなく、思考力や忍耐力も求められます。特に、飛び込み営業では一日に多くの訪問先を回る必要があり、そのための体力が不可欠です。精神的なストレスも伴うため、体力に自信がない方には厳しい職場環境となるでしょう。例えば、毎日のように外回りをし、クライアントの期待に応え続けることは非常にハードです。したがって、体力に自信がない場合、他の職種を検討することをお勧めします。
朝が苦手な人
営業職では、市場が開く前に情報収集が必要です。そのため、早起きは必須です。多くの証券会社では、朝の出勤前に日経新聞を読み、経済の動向を把握することが求められます。また、会社や部署によっては、若手社員が上司より早く出勤する文化が根付いていることもあります。このような環境では、朝の早さに慣れていない方には辛いかもしれません。朝が苦手な人は、証券会社以外の職種で自分のペースを保つことが重要です。
泥臭い仕事が苦手な人
飛び込み営業やテレアポは、泥臭い仕事といえます。信頼関係を築くためには、既存顧客への対応も重要で、常に気を抜くことができません。特に、クライアントとの関係性がビジネスの成否を左右するため、人間関係の構築が苦手な方には厳しいかもしれません。顧客からの信頼を得るためには、定期的なフォローアップが必要であり、そのためには泥臭さをいとわない姿勢が求められます。営業職には、こうした地道な努力が欠かせないのです。
金融やお金に興味がない人
金融業界では、お金や経済に対する興味が不可欠です。興味がないと、業務に必要な知識が身につかず、成果を出すことが難しくなります。営業職は、クライアントに対して金融商品のメリットやデメリットを伝える役割があるため、十分な知識が必要です。また、新聞を読んだり、情報収集を行うことが苦手な方は、営業職で成功するのが難しいでしょう。毎日の情報収集が必要なため、自発的に学ぶ姿勢が求められます。
まったり仕事したい人
営業職は、情報や状況の変化に迅速に対応することが求められます。特に、顧客がいるため、マイペースで仕事を進めることは難しいです。顧客は富裕層が多く、彼らの要求は高いため、スピード感を持って対応する能力が求められます。まったりした仕事を希望する方には、この業界は向いていないかもしれません。クライアントからのフィードバックや新たなニーズに対して、柔軟に対応する必要があります。
数字を追うのが苦手な人
営業職では、数字を追うことが不可欠です。特に、目標達成に対する意識が非常に強く、営業成績が評価の基準となります。数字が苦手な人は、証券会社に限らず営業職全般に向いていない可能性があります。営業以外の仕事を検討した方がいいでしょう。目標を達成するための数値分析や報告は、日常業務の一部であり、苦手意識があると厳しい環境になることがあります。
飛び込み営業、テレアポに不安がある人
飛び込み営業やテレアポに対して罪悪感を感じてしまう人は、すぐにこの仕事が嫌になってしまうかもしれません。コミュニケーションが極度に苦手な場合も同様で、営業活動がストレスとなり、長続きしない可能性があります。この業界は、他人との対話を通じて成り立っているため、コミュニケーション能力は非常に重要です。顧客との信頼関係を築くためには、オープンで親しみやすいコミュニケーションが求められます。
一つのことを極めるのが苦手な人
証券会社では、顧客に向き合い続けることが求められます。一つのことを極めるのが苦手な人には、厳しい環境かもしれません。営業職では、クライアントのニーズを理解し、適切な提案を行うために時間と労力が必要です。体育会系のノリが苦手な人は、全体の傾向としてこの業界では浮いてしまうかもしれません。業界によっては、上下関係が強調される文化があり、これに苦手意識を持つ人には難しい職場環境となります。
結論
上記の特徴に該当する項目があっても、諦める必要はありません。工夫や環境によっては、独自の強みを発揮できる可能性もあります。また、会社によって求められる資質は変わるため、あくまで一つの参考として考えるべきです。何より、証券会社の仕事だけがすべてではなく、世の中にはたくさんの仕事があります。まずは自分を知り、その上で「自分が花を咲かせられる場所で花を咲かせる」ことが、仕事人生を充実させる一番のポイントなのかもしれません。自分に合った職業選択をすることで、より豊かなキャリアを築いていくことができるでしょう。
※別の記事で、
- 新卒で証券マンになって良かったこと
- 新卒証券マンの心得
- 新卒証券営業時代に大変だったこと
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