新卒の証券営業で大変だったこと。異業種へ移った今だから分かる学び

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新卒の証券営業は、想像以上に泥くさかった

新卒で証券営業をしていた頃、仕事の中心にあったのは華やかな金融のイメージとは少し違う、かなり泥くさい営業活動でした。

飛び込み訪問、電話、毎日の数字、マーケット情報の収集。うまくいかない日の方が多く、断られることにも慣れていませんでした。今なら違う捉え方ができることも、当時はただきついと感じていたものがあります。

ここでは「厳しい環境ほど人は成長する」と美化するのではなく、実際に何が大変で、そこから何を持ち帰ったのかを振り返ります。

飛び込み営業では、ほとんど断られる

新人時代には、一日に非常に多くの訪問をすることがありました。歩いて、訪問して、断られて、また次へ向かう。その繰り返しです。

最初は断られるたびに、自分自身を否定されたように感じました。しかし営業を続けるうちに、相手が断っているのは「今の提案」や「今のタイミング」であって、自分という人間の価値ではない、と少しずつ切り分けられるようになりました。

これは今でも役立っています。提案が通らない。企画が採用されない。記事が読まれない。結果と自己評価を完全に同一視しないことは、仕事を長く続けるうえで大切です。

電話営業は、「数をこなす」だけでは苦しくなる

電話をかけ続けても、簡単には成果につながりません。周囲に人がいる中で断られ続けると、焦りも生まれます。

ただ、数をこなす経験をしたからこそ、後になって「行動量だけでは限界がある」とも分かりました。誰に、何を、どのタイミングで伝えるのか。営業でもマーケティングでも、量と同時に設計が必要です。

毎日、数字で結果が見える

営業には目標があり、日々の結果が数字になります。新人にとって、この環境はかなりのプレッシャーでした。

一方、数字があるから改善できる面もあります。訪問数だけを見るのか、会話につながった割合を見るのか、その後の関係を見るのか。同じ数字でも、何を指標にするかで行動は変わります。

後にマーケティングの仕事をするようになって、KPIやファネルを考えるときにも、この原体験を思い出します。数字は人を追い込むためだけに使うものではなく、次の打ち手を考えるために使うものです。

金融では「知らなかった」が通用しにくい

マーケットは動きます。経済や企業について学び続ける必要があり、同時にコンプライアンスにも細心の注意が必要です。

自分が扱っているものが、お客さまの資産に影響する。その緊張感は、仕事における説明責任を考えるきっかけになりました。分からないことを知ったふりをしない。確認してから答える。この基本姿勢は、扱う商材が変わっても重要です。

環境の厳しさを、美談にはしたくない

早い時間から働くこと、強いプレッシャー、体育会的な文化。そうした環境を経験したことで鍛えられた部分はあります。

ただし、「苦しかったから良い経験だった」と単純化するつもりはありません。理不尽な負荷まで成長のために必要だったとは思いませんし、同じ学びをもっと健全な環境で得られるなら、その方がいい。

経験に意味を与えることと、環境そのものを正当化することは別です。

異業種へ移ってから、意味が分かった

証券営業を離れて別の仕事を経験すると、当時の学びが違う形で戻ってきました。顧客の話を聞くこと、数字を見ること、情報を更新し続けること、断られても仮説を変えてもう一度試すこと。

キャリアは一直線でなくても、経験は意外なところでつながります。新卒時代に大変だったことの価値も、その仕事を離れたあとで初めて分かる場合があります。

まとめ

新卒の証券営業は、自分にとって簡単な仕事ではありませんでした。ただ、その経験を「根性がついた」で終わらせず、何を学んだのかを言葉にすると、今の仕事にもつながるものが見えてきます。

つらい経験そのものに価値があるのではなく、そこから何を持ち帰り、次の場所でどう使うか。その方が、キャリアを振り返るうえでは大切だと思っています。

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