「人は、運命を避けようとしてとった道で、しばしば運命に出会う。」
この言葉はジャン・ド・ラ・フォンテーヌの『寓話』に原文を確認できます。第8巻第16話「L’Horoscope(占星術/星占い)」の冒頭二行です。
フランス語原文
On rencontre sa destinée
Souvent par des chemins qu’on prend pour l’éviter.
出典:Jean de La Fontaine, “L’Horoscope”|Wikisource
この二行だけでなく、寓話全体を読む
物語では、父親が息子の運命について占いを聞き、「ライオンから遠ざけよ」と忠告されます。そこで息子を危険から守ろうと屋敷の中へ閉じ込めます。
ところが、まさに運命を避けるための行動が、別の形で予言された出来事へつながっていきます。冒頭の二行は、その物語全体を先取りする言葉です。
「運命は変えられない」とだけ読む必要はない
この寓話は宿命論のようにも読めますが、同時に「未来を完全に管理しようとする人間の思惑」を皮肉る物語でもあります。
避けようとするほど近づいてしまう――この逆説があるからこそ、数世紀後も冒頭二行だけが格言として残っています。
出典状態
出典確認済み。ラ・フォンテーヌ『寓話』第8巻第16話「L’Horoscope」冒頭に確認できます。