仕事で受けた恩を、どう返すか。前職を離れてから考えたこと

close up photo of wooden scrabble tiles near heart キャリア・仕事
Photo by Ylanite Koppens on Pexels.com

仕事で受けた恩は、どう返せばいいのだろう

以前働いていた会社に、今の自分につながる多くのことを教えてくれた人がいました。仕事の進め方だけではありません。働く姿勢、人との向き合い方、まだ何者でもなかった自分に期待してもらったこと。その影響は、会社を離れてからの方がよく分かりました。

退職すると、会社との契約関係は終わります。でも、人から受けたものまで消えるわけではありません。むしろ環境が変わったあとで、「あの経験に育ててもらった」と気づくことがあります。

恩返しは、相手のためだけにするものではなかった

私はいつか、前職でお世話になった人に成長した姿を見せたいと思っていました。そこで、新しい環境で成果を出すこと、以前聞いていた「やりたいこと」の一部を自分なりの形で実現すること、そして機会をつくって近況を報告することを意識しました。

大げさな恩返しをしたわけではありません。それでも、自分が前へ進んでいる姿を見てもらえたことは嬉しかった。意外だったのは、恩返しをしようとする行為によって、自分自身が過去の仕事を肯定できたことです。

仕事は給与と労働力を交換するだけのものではない。人から人へ、考え方や技術や機会が受け渡されていく場所でもある。そんな当たり前のことを、会社を離れてから実感しました。

すべてを本人に返す必要はない

恩を受けた相手に、同じ量をそのまま返すことはできません。そもそも、相手が見返りを求めていないこともあります。

それなら、自分がしてもらって嬉しかったことを、次に出会う人へ渡せばいい。教えてもらったなら誰かに教える。機会をもらったなら、いつか別の誰かに機会をつくる。信じてもらったなら、自分もまだ実績のない誰かを信じてみる。

「恩返し」というより、「恩送り」と呼ぶ方が近いのかもしれません。

キャリアは、所属企業の履歴だけではない

転職を重ねると、キャリアは会社名や職種の連続として語られがちです。でも、自分の中に残っているものをたどると、履歴書とは違う線が見えてきます。

誰から何を教わったか。誰の言葉に救われたか。誰が機会をくれたか。そして、自分はそれを次の場所でどう使ったか。そうした人とのつながりもまた、キャリアを形づくっています。

感謝は、伝えられるうちに伝える

昔の私は、「もっと成功してから」「もっと立派になってから」恩返しをすればいいと思っていたところがあります。でも、感謝を伝えるのに完成した自分になる必要はありません。

時間が経てば、環境も人間関係も変わります。会いたい人にいつでも会えるとは限りません。だから、感謝している人がいるなら、できる範囲で早めに伝えた方がいい。

まとめ

仕事で受けた恩は、完全には返せないのだと思います。だからこそ、感謝を言葉にし、自分が成長することで応え、受け取ったものを次の誰かへ渡していく。

そう考えると、キャリアは自分一人で積み上げた実績ではなく、たくさんの人から受け取ったものを持って次へ進む旅にも見えてきます。

トップへ戻る
タイトルとURLをコピーしました