はじめに
「ロープウェイで来た人は、登山家と同じ太陽を見ることはできない」という日本語には、アランの1922年11月30日のPropos「Les plaisirs que l’on se donne」に明確な原文があります。
原文ではロープウェイではなく、電車によって有名な山頂まで運ばれた人が、登山家と同じ太陽をそこに見いだすことはできない、と書かれています。
山頂の景色ではなく「自分の力を感じること」
直前でアランは、登山家が自分の力を発揮し、その力を自分自身へ証明する喜びを論じています。雪山の景色そのものが違うのではありません。そこへ至る行動が、同じ景色の経験を変えるのです。
そして「受け取る快楽」は約束ほど満たさないが、「行動する喜び」は予想以上のものを返す、と続きます。
まとめ
この一節の核心は苦労礼賛ではなく、幸福には自分が行為者であることが関わるという点です。効率よく山頂へ行くことと、登山そのものを楽しむことは、別の目的です。
出典メモ:Alain, “Les plaisirs que l’on se donne”, 30 novembre 1922.
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