「10回中9回失敗したので10倍努力した」はバーナード・ショーの名言?|出典未確認

はじめに

“When I was young, I observed that nine out of ten things I did were failures. So I did ten times more work.”――「若いころ、10回中9回が失敗だったので10倍働いた」という言葉は、ジョージ・バーナード・ショー名義で広く流通しています。

しかし現在の監査では、ショー本人の戯曲、評論、書簡、演説、警句集などに対応する確実な一次出典を特定できません。

後世の引用集では大量に見つかる

この英文は現代の名言サイト、教育資料、ビジネス書などでショーの言葉として繰り返し引用されています。

一方、出典を示す資料を確認すると、作品名が示されないものが多く、引用データベースでも “Attributed” とされる例があります。

確認できる比較的古い二次的な掲載例があっても、それだけで「ショー本人が語った」と確定することはできません。

ショーの人生から「成立背景」を作らない

旧記事では、若いショーが作品を拒絶され続けた経験から、この言葉を生み出したと説明していました。

ショーが若い頃に小説を書き続け、長い不遇期を経験したこと自体は事実です。しかし、引用の一次出典が確認できない以上、その伝記的事実を「この言葉が生まれた背景」とすることはできません。

その人の人生に合うことと、その人が実際に言ったことは別です。

言葉そのものはどう読めるか

内容は明快です。成功率が低いなら、試行回数を増やす。失敗そのものを特別視せず、確率として扱う。

この発想は、挑戦や反復を考える材料にはなります。ただし「ショーの成功哲学」として権威づける必要はありません。

また、「10倍働けば必ず成功する」という数量的な法則でもありません。

まとめ

「10回中9回失敗したので10倍努力した」はショー名義で広く流通していますが、現時点では本人の一次資料に対応する出典を確認できません。

したがって判定は、ショーへの帰属は要注意・出典未確認です。旧記事のように彼の若い頃の挫折を成立背景として断定しません。

出典メモ:現代の引用集・二次資料にショー名義の掲載例は多数あるが、確実な一次出典を現時点で確認できず。

バーナード・ショーを人物から読む

ジョージ・バーナード・ショー人物ページでは、本人が書いた警句、戯曲の登場人物の台詞、後世に付与された出典未確認の言葉を区別しながら、逆説・教育・欲望・社会批評を横断して読めます。

引用の判定基準は出典ステータスの読み方にまとめています。

監査済みの記事は、出典から名言を探すからも辿れます。

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